こんばんは、今週も始まりました。
人々の美を追求する「美的ライフスタイル」。
今回は、北海道在住、アラサー男性junさんに密着し、「うつ病のライフスタイル」の美を追求していきます。
それではご覧ください。
うつ病の僕のライフスタイル
junさんはうつ病であるにも関わらず、去年1年間で転職を4度も繰り返し、体調を無視し続けた結果、現在はさらに悪化してしまい自宅療養中です。そして現在主夫も担当。
そんな、うつ病と主夫の2つの顔を持つjunさんの「うつ病のライフスタイル」からどんな【美】を感じることができるのでしょうか。
午前中
jun「ふぁ~、今何時だ?まだ7時?もう一眠りっと」
平日にも関わらず二度寝をするjunさん。
結局この日は11時まで寝ていました。
まだ寝ぼけているjunさんに、取材班は尋ねる。
取材班「おはようございます!いつもお昼前まで寝ているのですか?」
jun「…朝だとか昼だとかそんなことはどうだっていいんですよ。僕のまぶたが開いたときが、僕の1日の始まり。さあ、今日はどんな1日になるのかな♪」
“僕のまぶたが開いたときが、僕の1日の始まり。”
あまりに美しい言葉に、取材班はいきなり度肝を抜かれてしまった。
お昼
junさんは顔を洗い、歯を磨き、リビングに向かう。
そしてなんと、ソファーに寝転がり毛布にくるまり始めたのだ。
取材班は恐る恐る質問を投げかける。
取材班「junさん、また寝るんですか…?」
その場の空気が凍った。
そして数秒間の沈黙を、junさんが破る。
jun「フフッ。あ、すみません笑ってしまって。普通の人には寝てるように見えるんだなって。これはね、寝ているのではなくて瞑想しているのです。頭の中で今日やるべきことを整理する。僕はね、考えてから動くんです。不器用なんでね。」
“僕はね、考えてから動くんです。不器用なんでね。”
決してうつ病という言葉を言い訳にすることなく、自分を“不器用”と表現するjunさん。
ソファーでヒョウ柄の毛布に身を包まれたその姿は、まるで神々しいモニュメントのように美しく見えてきた。
取材班の軽率な質問にも快く応じてくれるjunさん。
この人は一体何者なのだろうか。
午後
ヒョウ柄の毛布からもぞもぞと出てきたjunさん。
すると、いきなり猛スピードで家事を始める。
その姿はまるでヒョウそのもの。
そして、完全に主夫の顔になっていた。
小1時間で家事を終わらせたjunさんは、遅めのお昼ごはんを食べ始めた。
ごはんと納豆のみだ…
取材班は意を決して質問をする…
取材班「…失礼ですが、いつもこんな質素な食事を…?」
junさんの顔つきが変わる
jun「僕はごはんと納豆を1度たりとも【質素】だなんて思ったことはありません。あなた東京生まれですか?1度北海道の農道を走ってみてください。そして、農家の皆さんを眺めてみてください。お米は何よりも美しい命の集まりです。」
“お米は何よりも美しい命の集まりです。”
取材班は自分の拙さに涙を流した。
それでもjunさんは決して責めたりはしない。
junさんが差し出してくれたハンカチは、ほのかにレノアハピネスの香りがした。
柔軟剤からも優しさを感じた。
jun「ちょっとカメラ止めてください!」
!?
取材班は急いでカメラを止める。
何があったのだろうか…
すると、junさんは薬を飲み始めた。
抗うつ剤だ…。
jun「こういうところは映さないほうがいいでしょ?どんな薬を飲んでいるかは関係ないんです。僕のライフスタイルから美を感じて欲しいからさ♪」
“どんな薬を飲んでいるかは関係ないんです。”
決して薬の内容を明かさないjunさん。
病院への配慮、視聴者そして取材班への配慮。
その立ち振舞い、まさに【美】である。
夕方
遅めのお昼ごはんを終えたjunさんはまたソファーに寝転ぶ。そしてヒョウ柄の毛布にくるまる。
どうやらYouTubeを見ているようだ。
とても楽しそうだ。
取材班は最後の質問をjunさんに投げかけることにした。
今回の取材での最大の質問を…
取材班「うつ病になって毎日このような生活をされていると思いますが、今後に対する不安などはありますか?」
…ついに聞いてしまった。
またもや沈黙が続く。
数分は経ったであろうか。
junさんはヒョウ柄の毛布から顔だけを出して、こう返答した。
jun「僕はうつ病になって良かったと思うようにしています。辛い経験は自分を成長させます。いつかこの経験が活かせるときがくるはずです。不確定な未来を嘆くよりも、僕は今この瞬間を精一杯生きることにしています(^^)」
“不確定な未来を嘆くよりも、この瞬間を精一杯生きる”
取材班はもう限界だった。
これ以上にない【美】を感じたところで、今回の取材は終了した。
そしてjunさんは、ヒョウ柄の毛布へともぞもぞと戻っていった。
ソファーで丸まっているヒョウ柄の物体。
それはアフリカを取材したときに見たヒョウそのものだ。
内面に秘めた狂喜すら感じる強い想いと、外面の美しさ。
junさんがこの毛布を必要としなくなったとき、立派にうつ病を克服していることであろう。
まとめ
我々は今回の取材で、うつ病への偏見が無くなったのと同時に、うつ病のライフスタイルからいくつもの【美】を感じとることができました。
今回取材に応じてくださったうつ病で主夫のjunさん。
まだまだミステリーな【美】を感じる取材班は、これからもjunさんを密着していく予定だ。
以上、[美的ライフスタイル]でした。
なお、来週は全国なわとび選手権決勝の生放送があるので、次回は再来週の放送となります。
それではごきげんよう。
制作:UTU